全通研のスタンスは「研究・運動」です。「研究」というと研究者と呼ばれる賢い人たちが行っているなんだか高邁な難しいことのように感じます。全通研の「研究」は「実践的研究」で、私たちの地域の課題について解決策を考えて実践し、その結果を分析して改善に向けるものです。「運動」とは動くことです。体を動かすことやものが動くこと、社会を動かすことも運動といいます。もちろん全通研の運動は社会を動かすことです。
「社会運動」というとデモや集会などを思い浮かべますね。なんとなく特定の人たちが取り組んでいるイメージもあります。しかし、社会運動とは社会の問題解決や変革をめざす動きのことですから、特別な人々だけがやっているわけではありません。
先日の学習会で「手話施策推進法」についてお話しした際、「では、私たちはこれから何をしたらいいですか?」という質問がありました。まさに、社会運動についての質問です。たとえば、ママ友との世間話の際に「手話って知ってる? 私、昨日手話サークルに行って手話勉強してきたんだよ」と話題にしてみるのはいかがでしょうか。「昨日のニュース見た? いま日本でデフリンピックっていう、きこえない人たちのオリンピックをやってるんだよ。目で確認できる特別なルールがあるんだって」とか、「昨日の地震大きかったね。NHKで手話で津波警報を知らせてたね。手話は日本語や英語のようにろう者の言語なんだって」など。
皆さんが手話活動や手話通訳活動で得た知識や経験を自分の中に大切にしまい込むのではなく、周りの人たちに世間話として伝えることもすばらしい社会運動なのです。そのぷち社会運動が宮城地域を変えることになるでしょう。さあ、皆さんご一緒に!
(会長 宮澤典子)
